岩下歯科医院 院長

岩下歯科医院 院長

どんなに高額な治療を選択しても、生まれ持った天然の歯に優るものはありません。

近年の歯科医療の中心は、いかにして天然の歯を治療で削ることなく虫歯から守るかと言う「予防歯科」に移行しています。歯科では「二大疾患」と呼ばれる虫歯と歯周病によって失われた歯の硬組織と歯肉の軟組織を、人工物に置き換えることが歯科の治療の中心と考えられてきました。

しかし、このような対症療法の治療は終わりつつあります。歯科疾患は100%予防することが可能になってきています。

歯科疾患の特徴

医科の分野に比較して、歯科疾患の特徴は以下の点にあります。

1)一定程度損なわれた組織に対して、生体は自己修復することが不可能である。

2)主要な歯科疾患を予防できる科学的根拠・方法が確立している。

1)については、今も昔も変わっていません。しかし、2)については、予防歯科が近年進歩しています。かつては、虫歯や歯周病で失われた組織を最新の材料と技術で自然に置き換えて治すことが私たち歯科医師の仕事の中心でした。未然に虫歯の発生を抑えて予防するか、これこそが歯科医療人の究極の役目と考えます。

また、仮に虫歯になっても、できるだけ削る量を少なく最小限の治療で行う方法も国際的に確立しています。この思いは歯科医師である私だけではなく歯科衛生士、受付の医療スタッフも思いが同じでなくてはいけません。

このような医療チームによって最近、岩下歯科でメインテナンスを受けている児童や生徒の中に、学校や区から虫歯や歯周疾患のないことで表彰されることが増えてきました。急速に発展する科学技術は目に見張るものがあります。歯科の分野も同じです。虫歯の予防は、夢ではなくなりつつあります。

歯科医療の進化

歯科医院に行って歯の悪いところを治してもらうという時代から、歯科医院に行って、歯が悪くならないようにしようという時代が実現しました。このような歯科医療の進化を、歯科医療の受け手である患者さんに少しでも共感していただきたいと願っています。