金口木舌(きんこうぼくぜつ)

「木」は「もく」とも読みます。『揚子法言・学行』を出典とし、朱子学を大成させた朱熹(しゅき)によって編纂された『論語集注』にも取り上げられています。古代中国では、官吏が法律や政令などを民衆に宣布するときに、木鐸を鳴らしました。

木鐸の「鐸」は大型の鈴のようなもので、口=鈴の下部の切れ込み部分が金属、舌=鈴の中に入っている玉が木製とも、また文事には木の舌(木鐸)、武事には金の舌(金鐸)を用いたとも言われています。

諸国遊説を続ける孔子一行に、国境の小村の役人が「天下に道なく乱れた世を導くよう、天は師を木鐸として下さったのです」と孔子を労ったのが始まりとされ、以来すぐれた言論・著書で、社会を教え導く人の例えとされました。

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