気がかり③ レントゲンの撮影
歯科のレントゲン撮影の放射線量は、歯科用デンタルレントゲン撮影1枚につき約0.0008mSv(ミリシーベルト)。パノラマレントゲン撮影1枚につき約0.01mSvです。
日本に住んでいる人が1年間に浴びる自然放射線量は約21mSv。デンタル写真1枚の1/262、パノラマ写真1枚も1/210にすぎません。
「産婦人科診療ガイドライン産科編2014」によれば、「50mSv(=50mGy) 未満の放射線量であれば、お腹の赤ちゃんへの影響と被曝量との間に関連は認められない」とされています。ご不安な場合は、撮影時に防護エプロンを着ると、腹部の被曝量をさらに減らせます。
妊娠中でも、基本的には通常の歯科治療を受けられます。治療を躊躇すると思わぬ悪化をまねくこともあるので、症状が軽いうちに歯科医院で検査を受け、産科の主治医と相談しつつ、体調に合わせて治療を受けましょう。特に重度の歯周病の炎症は「低体重児出産(早産)」に関連します。早めに歯科に相談して、プロのサポートを得ながら大切な歯と赤ちゃんを守ってください。