日本人は治療のために、先進諸国では予防のために歯科を受信する

入れ歯の方に「なぜ歯を失くす前に歯科医院に行かなかったのですか?」と尋ねても、多くの方は今まで何度も通院していた言われます。

歯科医院で虫歯になったところを修復する治療をしているだけでは、本当の意味での歯の健康は維持できません。病気を予防する、歯を守るという思いが診療室と患者さん双方にないと病気になってからの受診となり手遅れです。

予防歯科が浸透しつつある今でも日本の予防歯科受診率は5%程度でまだまだ低いです。それに対しヨーロッパやアメリカでは80~90%です。

虫歯は歯が溶ける病気です、歯周病は骨が溶ける病気です。治療で症状は改善できますが、治療で元の健康な時の状態に戻れるわけではありません。被せ物や詰め物をした歯は、治っているように見えても、病気にかかるリスクは高くなっています。また、歯周病は再発しやすい特徴があり、一度かかると歯周病になりやすくなってしまいます。

このように、一度の虫歯や歯周病がリスクを高め、歯を喪失する原因へとつながります。生涯自分の歯を多く残していくためには、痛くなる前の、予防を目的とした歯科受診が必要なのです。それも、ただの予防ではなく、その人の口腔内環境にとって最適な予防が必要です。