新素材2

患者さんの皆さん お暑うございます。

ついこの間まで、朝晩は寒くストーブをつけていたかと思っていたら 梅雨が明けて真夏がやってきました。今年も半年が過ぎ 下半期へと入り、最近は 時が経つのが早く感じています。今年は節電に気を配っていますが 熱中症に気をつけて暑い夏を乗りきりましょう!!

歯科の材料も日進月歩しています。前歯に使用するクラウン(冠)の材料も進んでいます。今まで前歯のベストな方法はPFMと呼ばれていますセラミックのクラウンでした。しかし、金属の裏打ちが必要で 透明感などの”生きている歯”の感じを出すには難しい点がありました。そのため、金属を用いないない方法が過去から開発されてきました。しかし、金属がない分 強度不足であったり適合が甘かったりとマイナス部分が課題としてありました。近年、新しい素材によるクラウンが可能となってきました。今までのマイナス部分を十分に克服でき 長持ちが可能な材料です。

E-MAXと呼ばれるセラミックで 格段に強度が上がりました。近年 ヨーロッパでは盛んに行われています。同じ系列でジルコニアと言う材料もありますがセラミックではないため、歯の色を出すセラミックとの結合の安定さに課題が出てきています。これも日本に導入されて数年してから問題点が分かってきました。以前のブログでも書きましたが、素晴らしいといわれる方法でも完璧ではなく マイナスな面もありますので 直ぐに飛びつかず、慎重に導入していこうと考えています。

初診時の前歯の様子

初診時の前歯の様子です。

歯がグラグラすると言われて来院されました。色も白の単色であり また冠と歯ぐきとの堺も黒く変色していました。

歯の大きさのバランスも不自然です。

レントゲン写真

レントゲン写真です。冠の縁から虫歯になっています。冠の縁が歯に正確にフィットしていないためこのすき間から細菌が侵入しています。グラグラしていた左の歯は虫歯が深部まで進行していて、残すことができませんでした。他の歯も冠の縁から同じように虫歯が進行して黒くなっています。

冠を外した写真

冠を外した写真です。神経がない歯なので痛みはないのですが進行しています。前歯の治療は、審美の回復だけではなく 長持ちすることが患者さんと診療室の思いです。

治療終了時

治療終了時です。

根の先まで細菌を確実に除去してあります。歯肉の手術を行い歯肉の下の虫歯も取り除き、健康な歯質の上に歯を被せています。長持ちする清掃性の高い環境の中できれいな審美的な歯を作ります。歯の色や大きさのバランスも整っています。左の前歯は1本ないのですが、どの歯が欠損しているのか分からないくらい自然に仕上がりました。

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